今週の主な予定、イベント

3/5（月）中国全人代開幕、ユーロ圏1月小売売上高、米1月製造業新規受注、米2月ISM非製造業景気指数、フィッシャー・ダラス連銀総裁講演

6（火）RBA理事会（金利4.25％で据え置き予想）、ユーロ圏Q4GDP改定値

7（水）豪Q4GDP、米2月GDP雇用指数、NZ中銀理事会、ショイブレ独財務相講演

8（木）日本Q4GDP第二次速報値、日本1月経常収支、豪2月雇用統計、BOE理事会、ECB理事会、カナダ中銀理事会

9（金）豪1月貿易収支、中国1月主要指数（CPI、PPI、小売売上高、鉱工業生産、カナダ2月雇用統計、米2月雇用統計、EU電話会議―ギリシャ第二次支援決定

マーケットの焦点

キーワード―　欧州債務問題（ギリシャ第二次支援最終決定、債務減免問題）、円安、金利週間（RBA、RBNZ、BOE、ECB、カナダ中銀）、米2月雇用統計

先週はギリシャ支援合意やバーナンキ議長の議会証言などイベント通過後で、株式市場や商品相場は騰勢一服でした。

通貨市場では欧州不安が後退週たことや、バーナンキ議長の議会証言で慎重ながらもQE3への具体的な言及がなかったことから全面的に円安地合いとなり、ドル円は82円一歩手前まで上昇し、円クロスはユーロ円109円台、ポンド円130円台、豪ドル円88円台などそれぞれ年初来の高値をテストする展開となりました。

もちろん欧州債務問題も小康状態と言うだけで、ギリシャ第二次支援も実際実施されるまで油断ができず、またギリシャ債権者もまだ大幅債務減免に抵抗を示しています。

ただ、”ユーロ瓦解の脅威”は遠のきつつあり、やはり今後は”復興シナリオ”がメインになるものと思います。

係るリスク許容度の増大とともに、円相場を押し下げているのがやはり「円売り材料」の存在。

日銀のインフレ目途設定やイラン懸念（選挙では強固派が勝利）からくる原油価格の高騰に加えて、今週木曜日に発表される1月の経常収支は2,800億円程度の赤字が予想され、海外勢の恰好の円売り材料とされる可能性があります。

また昨年の日本の大企業製造業の為替想定レートが79.02ということで、今後更にドル円が上昇すればドル売り予約の”ヘッジはずし”のドル買い戻しや、パワー・リバース・デュアルカレンシー債など仕組み債のドル売りヘッジポジションの買い戻しが出る可能性もあります。

ただドル円にしても2月上旬からほぼ1ヶ月間上昇してきた相場です。ここから上は利食いの売りと新たな買いの揉み合いとなり、徐々に上値も重くなるでしょう。

先週のバーナンキ議長の議会証言では米経済の回復基調を認めつつも「雇用がまだまだ懸念」と述べていました。1月は市場予想を上回った米雇用統計ですが、今週金曜日の2月の数字が非常に注目されます。

今週は各国中銀の金融政策会合が開催され来週13日にはFOMCも開催されます。

欧州問題も一服感が出ていますが、各国中銀ともしばらく”様子見”に回ることが考えられます。

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ　AUDUSD 1.0650-1.0856　AUDYEN 85.62-88.00

今週の予想レンジ　AUDUSD 1.0550-1.0850  AUDYEN 85.50-88.50

今週の豪ドルは引き続き豪ドル円堅調、豪ドル米ドル揉み合いでしょう

先週の豪ドルは上記リスク選好の動きや、週初の労働党党首選でギラード勝利で取りあえず決着をみたこと、更には強い豪州1月小売売上高（4カ月ぶりの高い数字で+0.3％）や中国の2月製造業PMIなどにサポートされて一時1.08台、88円近辺と年初来の高値をテストした後、現在1.07台前半、87円台半ばに小緩んでいます。

発表されたQ4CAPEX(民間設備投資）や1月建設許可件数が予想を下回りましたが下げも限定的で、ユーロの反落をよそに堅調地合いを維持しています。

今週は国内材料も目白押しです。明日のRBA理事会、水曜日のQ4GDP、木曜日の2月雇用統計、金曜日の1月貿易収支と続きますし、金曜日の中国の1月各種経済指標も重要です。

このうちRBA理事会では先月に続いて金融政策は金利据え置きで様子見に回ることが予想されます。

一方、雇用統計では11月、12月と就業者数がマイナスとなった後、1月は46.3千人の大幅増加となり失業率も5.1％に改善しましたが、2月が更に改善を示すのか注目されるところです。

堅調推移する豪ドルですが製造業に加えて、資源産業でもアルミニウム関連などの豪ドル高による収益大幅減がレポートされています。

特に豪ドル米ドルは史上高値1.10台接近と共に高値警戒感も高まるでしょう。

一方、豪ドル円については調整反落時には新たな押し目買いが活発化するものと思われます。

それではHave a nice week in advance!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中！（毎週木曜日担当）

http://www.gaitame.com/gaitame/

ご注意！

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。