東日本大震災の被災をテーマに撮影した写真展、「MESSAGES FOR OUR CHILDREN_3/11: A NEW BEGINNING」が5月10日(木)から6月2日(土)まで、チフリー・プラザにあるジャパンファウンデーションギャラリーで開催されている。開催に先立ち、9日にはオープニングレセプションが行われ、会場には多くの関係者が訪れた。
今回の写真展は、Nikonの協力のもと、カメラが配布された子供や先生、地域の人たちがカメラマンとなった。被災者の目線で撮影された写真は、被災地の悲惨な状況だけをとりあげるだけでなく、その中にある希望や人間の力強さが感じられる作品ばかりだ。
“写真を通して子供の心を表現し、未来をつくる”というアイデアを考案した、復興支援メディア隊・代表榎田竜路氏が挨拶し、この写真展に込められた思いや、どのような状況で撮られた写真なのか、そのストーリーを語った。写真ひとつひとつにつけられたタイトルを見るだけでリアリティが伝わってくる。
【写真タイトル】おーい、足りないものないかー?
【写真解説】
この写真の両端にあるビルの上には津波により逃げ場をなくした人がいた。一方がホテルでもう一方はスーパーマーケット。
「おーい、足りないものないかー?」と聞いたスーパー側の人。「食糧がない」と応えるホテル側。
幸いにして津波の難を逃れたスーパーの4階はお菓子売り場で、お菓子をかき集め、ロープをつないで渡そうとしたが、
そのロープがなかなか届かない。そこに、学生時代には野球部でピッチャーをしていた若い男性がその窮地を救った、というエピソードが語られた。
【写真タイトル】何でもやります!
【写真解説】
中学生が作成した学校新聞。これを地域の人、特にお年寄りに配り、掃除や買い物などあらゆる協力をした。
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船が津波により流されてくるほど被害が大きかった地域でも球根は生き残り、成長している姿をとらえた写真 |
中学生の力が復旧作業には大きな役割を果たした |
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原発問題で物資が届かなかった地域に仲間が物資を届けに行った様子 |
言葉をかけあい、励ましあったメーセージ |
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会場の様子 |
挨拶するジャパン・ファウンデーション・遠藤所長 |
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写真に込められた思いなどをユーモアたっぷりに語った復興支援メディア隊・代表榎田竜路氏 |
復興のドキュメンタリー番組、BS12 復興支援ドキュメント 未来への教科書~For Our Children~の主題歌が披露され会場には力強い歌声が響き渡った |
5月12日(土)には震災直後から、現地で調査活動を行った榎田氏がさらに現地での様子を語る『ARTIST TALK』も開催される(要予約)。
榎田氏率いるバンドによるミュージックパフォーマンスも行われるので、足を運んでみてはいかがだろう。
MESSAGES FOR OUR CHILDREN_3/11: A NEW BEGINNING
日時:5月10日(木)~6月2日(土) 期間中の月~土 11:00-16:00 ※ARTIST TALKは5月12日(土) 14:00~
会場:Japan Foundation Gallery (Level 1, Chifley Plaza, 2 Chifley Square)
料金:無料
詳細はウェブにて→www.jpf.org.au
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