Q:法人に与えられるABNとACNという2つの番号の違いはなんですか?
A: Australian Business Number(ABN)とAustralian Company Number(ACN)は異なる政府機関が異なる目的で発行しています。
ACNはAustralian Securities and Investment Commission (ASIC[アシック])が会社に対してその設立時に発行する9ケタの識別番号です。会社名は決まっていないけれども会社をとりあえず設立したい時などは、ACNを社名代わりにすることも可能です。また、契約書などでも会社名と共に契約の当事者を明記する目的でACNを記載するのが通常です。
ABNはAustralian Taxation Office (ATO)が個人や個人事業主、パートナーシップ、会社など、1つのビジネス体に1つ割り当てる11ケタの数字です。会社の場合は、ACNを取得してからABNを取得することになります。ABNは納税の主体となるビジネスの識別番号として、ATOとのやり取りをはじめ、銀行とのやり取り、売買取引の場面で使用されます。インボイスにもABNを記載する必要があります。
ABNとACN がよく曖昧に理解されている理由としては、まずABNがACNを含んだ11ケタの数字で、2ケタを除いて同じ番号であることが挙げられるでしょう。また、実際に会社の場合は、ACNをABNの代わりに使うこともできるとされており、ABNを取得しなくても会社を運営することができます。但し、オーストラリアのビジネスでは、便宜上ほとんどの会社がABNを取得してビジネスを行っています。このような運用がされているため、それぞれの番号の目的が曖昧に認識されていること多いようです。
I.Nさん、無料公開法律相談のご利用、そしてご質問ありがとうございました。
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