今週の主な予定、イベント
3/4(月)日銀総裁候補黒田氏所信聴取、ユーロ圏財務相会合、スペイン2月失業率、ユーロ圏1月生産者物価指数、FRB副議長・FRB理事・FRB元議長講演
5(火)日銀副総裁候補岩田氏/中曾氏所信聴取、中国全国人民代表大会開幕、RBA理事会、豪州1月小売売上高、ユーロ圏1月小売売上高、米2月ISM非製造業景気指数、EU財務相理事会、リッチモンド連銀総裁講演
6(水)豪州Q4GDP、スペイン12月財政収支、米2月ADP雇用者数、米1月製造業新規受注、米ベージュブック、ブラジル中銀政策金利、地区連銀総裁講演(フィラデルフィア、ダラスFED)
7(木)日銀金融政策決定会合(白川総裁最後の会合)、豪州1月貿易収支、ギリシャ12月失業率、BOE理事会、ECB理事会、米新規失業保険、FRB金融機関のストレステストの結果公表
8(金)3月日銀月報、日本Q4GDP二次速報、日本1月国際収支、中国2月貿易収支、米2月雇用統計
マーケットの焦点
キーワード:ドル高地合い、日銀総裁・副総裁所信聴取、イタリア政局、各国中銀政策会合(RBA、日銀、BOE、ECB)、米国2月雇用統計
先週は週初のイタリア総選挙開票で、上院でどの党も過半数確保ができず、また反緊縮財政派が躍進したことから市場のリスク回避の動きが一時高まりました。
ただかつての欧州危機緊迫時に比べてさすがに市場も大きくは動揺せず、その後に行われたバーナンキFRB議長の議会証言でハト派路線継続が確認されたことから米株(NYKダウ)は14,000ドル台と5年4カ月ぶりの高値を付け、日経平均は11,700円台を回復するなど世界的に株価は堅調を維持しています。
先週は一時”ドル高・円高”のリスク回避色が強まりましたが、円高は一巡で今週は”ドル高”が更に継続するのか注目されます。
その意味で注目されるのはやはり金曜日の2月米雇用統計です。
失業率は1月と同じ7.9%、非農業部門就業者数は+16千人予想(1月は15.7千人)となっていますが、上振れする場合には更に量的緩和縮小・停止観測が強まるでしょう。
またイタリア政局では第一党のベルサニ民主党党首はベルルスコーニ氏率いる中道右派との連携に否定的ですし、一方五つ星運動のグリッロ氏は”債務条件が変わらなければユーロ離も辞さない構えで”、議会招集の15日に向けて不透明感が残りそうです。
本日から日本の国会では黒田日銀総裁候補や二人の副総裁候補の所信聴取が行われます。インフレ目標2%の達成方法やその時期についての答弁が注目されます。木曜日の日銀会合は白川総裁最後の理事会であり金融政策の変更なしに白川総裁退任となる見込みです。
また今週は火曜日にRBA理事会が、また木曜日にはBOEとECB理事会が予定されますが、特にBOE理事会では量的緩和拡大の有無が、またECB理事会は利下げと量的緩和双方の有無が焦点となります。
また金曜日には日本の1月国際収支が発表になりますが、1月の経常収支は6260億円の赤字予想であり3カ月連続赤字は1985年以来となります。また2月上中旬の貿易赤字が拡大している場合にはこれまた円売り材料となるでしょう。
火曜日に中国全国人民代表大会が開幕しますが尖閣問題など領土問題が悪化する場合には地政学的懸念に加えて対中貿易悪化の思惑で、これまた円相場を押し下げることが考えられます。
逆に円相場の押し上げ要因としては、イタリア政局不安によりリスク回避の動きや、3月期末を控えたリパトリ(外貨資産売却円転の動き)などが考えられます。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 1.0183-1.0328 AUDYEN 93.05-97.63
今週の予想レンジ AUDUSD 1.0050-1.0350 AUDYEN 93.50-96.50
今週豪ドルは頭の重い展開、ただし下値は押し目買いでサポートされるでしょう
先週の豪ドルはイタリア総選挙に絡むリスク回避の動きや中国の弱い製造業PMI指数の発表を受け一時1.02割れまで下落、一方豪ドル円はドル円の反発を受けて95円台半ばを回復しました。
ただ本日は1月の弱い住宅建設許可件数(-2.4%、予想+2.8%、前回-1.7%)を受けて1.01台半ば、94円台後半まで軟化しています。
今週は”豪州ウイーク”で上の「今週の主な予定、イベント」で示したように明日はRBA理事会、そして1月の小売売上高やQ4GDPなどの重要指標が発表されます。
明日のRBA理事会の利下げの可能性は市場は23%程度と見ており、先月に続いて据え置きされるものと思われます。
先週木曜日に発表されたQ4の民間設備投資(CAPEX)は前期比-1.2%(予想+1.0%、前回+1.1%)と弱い数字でしたが、豪州内外の状況は現在Q4時よりも好転しており、ABS(豪州統計局)の調べではむしろ今年から来年にかけて企業設備投資は資源産業・非資源産業ともに堅調に推移するとの見通しなっています。
昨年12月には中国向け鉄鉱石や石炭輸出が大幅な伸びを示しましたがはたしてQ4GDPや1月小売を押し上げたのか?注目されます。
現在”ドル高”の影響もあり豪ドルは1.01台と軟調となっていますが、1.00パリティー接近場面では豪ドルは押し目買いにサポートされるものと予想します。
一つの要因としては豪ドル円、つまり円クロスが堅調推移するものと予想されるためです。
それでは Have a nice week in advance!!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)
http://www.central-tanshifx.com/
☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)
http://www.gaitame.com/gaitame/