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日本人高齢者医療・福祉セミナーが開催

オーストラリア在住の日本人高齢者の医療・福祉を考えるセミナーが、2015年4月11日(土)、チャッツウッドのDougherty Community Centreで催された。

このセミナーは、「日本の高齢者医療福祉の現状を知る」と題して、3月27日(金)に第1回が開催され、希望者が多いために今回同じ内容での追加セミナーの開催となった。

セミナーでは、以下の講演があり、参加者からの質疑応答が活発に行なわれた。

①「日本の医療保険システムと高齢者医療の現状」 国立精神神経医療研究センター 早乙女貴子医師

 (追加セミナーでは、St Vincent’s Hospital 渡辺百合子医師が発表)

②「在豪日本人の現状とこれから考えるべきこと」 創生会インターナショナル代表 沼田貴史

③「JASICの必要性と紹介・今後の活動について」 JASIC代表 沼田貴史

今回のセミナーでは特に日本の医療の現状の紹介と、高齢者を対象とした社会福祉制度の説明を中心に進められた。

日本の現状は、高齢化に伴い医療費や社会保障費が増加し、生産年齢人口が減少しているため、高齢者でも自己負担なしで医療を受けることが難しくなっている。また、今後さらに保険料や介護保険の利用者負担額の引き上げが見込まれる。

そのため、これまでは老後は日本に帰国して日本の社会保障制度の下で必要な受給を受けて暮らすという方が多かったが、今後は日本の現状をしっかりと把握して、引き続きオーストラリアでの生活も考慮しつつ、自身にとって最適な選択をする必要がある。

セミナーには、追加セミナーも含めて約85名の参加があり、皆さん熱心に質問されたりして、具体的な自身の老後についての関心の高さが窺えた。

参加者からは、「様々な現状をよく理解でき、とても勉強になった」「日本のことは全くわからなかったので役に立った」「内容が充実しており、知りたかったことがよくわかった」「普段聞けない情報で良かった、こういった情報サービスは今までなかったから良かった」などのコメントが寄せられた。

このセミナーの主催は、日本人永住者を対象にオーストラリア社会福祉制度の紹介・利用促進・サポートを目的に設立された「在豪邦人コミュニティーサポート(JASIC Inc.)」で、団体の紹介や活動内容の案内が行なわれ、今後も定期的に日本語によるセミナーを行っていく予定だ。次回のセミナーでは、オーストラリアの医療や高齢者福祉制度の紹介などを予定している。

JASICでは、日本人向けにオーストラリアの社会福祉制度の利用促進とサポート、及び、日本人に関わる医療・福祉関係者同士のコミュニケーション促進を主な活動として、今後は日本人コミュニティーの実情把握とウェブサイトの運営と日本語による情報提供を行なっていくという。

JASICへの問い合わせは、下記まで。

Japanese Australian Support-In Community (JASIC) Inc.

在豪邦人コミュニティーサポート

Email: info@jasic.org.au

www.facebook.com/jasicinc

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