今週の主な予定、イベント
9/28(月)
黒田日銀総裁講演、米8月個人支出・所得、米8月中古住宅販売
、香港休場
29( 火)
ユーロ圏9月景況感指数/9月消費者信頼感、独9月CPI、米9月消費者信頼感、日韓外相会談
30(水)
日本8月鉱工業生産、ユーロ圏8月失業率/9月CPI、独9月雇用統計、米9月ADP雇用者数、イエレン議長講演
10/1(木)
日銀短観、中国9月製造業/非製造業PMI、中国9月財新メディア製造業/非製造業PMI・確報値、米9月ISM製造業景況指数、 米国新規失業保険申請件数
2(金)
中国休場・国慶節~7日
日本8月失業率、9月日銀短観調査全容、米9月雇用統計、FRB副議長講演
マーケットの焦点
キーワード:米9月雇用統計、フォルクスワーゲン、スペインカタルーニャ選挙、中国株価動向、欧州追加緩和、世界同時株安
先々週のFOMC金利据え置きを経て、先週は引き続きリスク回避ムードが強く、株価は総じて軟調でした。
発表された9月財新メディアの製造業PMIは47.0と2009年3月以来の低水準となり市場センチメントが悪化。これに独フォルクスワーゲンの排ガステスト用違法ソフトウエア搭載事件がだめ押しとなりました。
米中首脳会談ではサイバーセキューリティー問題で両者歩み寄りが見られましたが、南シナ海への中国の海洋進出問題は両者平行線を辿りました。
また習近平国家主席は会談後「中国の経済的圧力が高まっている。将来を見据えた財政措置を行う。慎重な金融政策を追求。新しい状況が中国の”新常態”である」と自国の正当性を強調しています。
また週末にかけては米国の10月スタートの新予算案が可決しない場合、またまた(過去に何度も経験)米政府閉鎖の懸念が取りざたされましたが、これに絡んでベイナー下院議長の辞任も嫌気されました。、
更に週末にスペイン・カタルーニャ地方選挙で独立賛成派が勝利したことから、スペインでも今後カタルーニャの独立運動が強まる可能性が出てきました(スペイン政府は独立を一切容認しない構えです)。
こ のように先週も色々な出来事がありましたが為替市場では木曜日にイエレンFRB議長が講演で「自身も含めてFOMCの大半は年内利上げを予想。現時点で海 外動向が政策の道筋を変えることはない。」と発言しましたが、これはFOMC声明よりもハト派色の後退を意味し、上記リスク回避の動きもあってドルが買われ る展開となりました。また円もリスク回避で買い戻されて、再び“ドル高・円高”のリスク回避相場となりつつあります。
今週は早くも10月で日銀短観や米9月雇用統計が発表されます。
現在為替市場の焦点は①米国利上げ時期と主要国の金融政策②フォルクスワーゲン、中国、スペイン・カタルーニャなどのリスク材料の出方、の二本立てとなります。
したがって時系列的には本日日本時間14:35の黒田総裁講演や16:45からの記者会見、10/1の日銀短観、米国9月ISM製造業景況指数、10/2の米国9月雇用統計などが注目されます。
黒田バズーカ1周年を迎えて同総裁の言動から目が離せません。
一方中国関連では10/1の9月製造業/非製造業PMIと財新メディア製造業/非製造業PMI(確報値)や上海総合指数が重視されます。中国は10/2~10/7まで国慶節休場となりますが、休場後の景気刺激策にも期待が集まるところ。
その他フォルクスワーゲンの排ガステスト問題の他自動車会社への波及のあるなしにも注目すべきでしょう。
ここまで材料が交錯しており、為替の見通しも不透明と言わざるを得ません。
大きな流れとしてはやはり米景況・利上げ観測からドル堅調を、またリスク回避がの活発化すれば円買い圧力が高まる局面が予想されます。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.6938-0.7197 AUDYEN 82.99-86.38
今週の予想レンジ AUDUSD 0.6900-0.7200 AUDYEN 83.00-86.00
今週の豪ドルは: 再び軟調地合いでしょう
先週の豪ドルは”比較的堅調”と予想しました。ターンブル新内閣となり、市場の期待感が強いうえに、中国株価の下げ止まりや米中首脳会談に前向きな結果を期待しましたが、再び”ぬか喜び”に終わったようです。
予想外に弱かった9月中国財新メディア製造業PMIやフォルクスワーゲンの不正操作から欧州株・自動車株が大幅安となり、リスク回避の動きが活発化したことも豪ドルの上値を重くしました。
イエレンFRB議長の講演が従来よりタカ派的であったことからドルが一時急反発したことも豪ドルの地合いを悪くしました。
つまりドル高、リスク回避、中国懸念など豪ドル不安材料には敏感に反応する相場に、また逆戻りといったところです。
今週も豪州国内では大きなイベントがなく、米国はじめとした海外主要国の金融政策やリスク回避の動きに焦点が当たります。
豪ドルが再度反発するには、国慶節後に中国が新たな金融・財政面での刺激策を講じるなど、何らかのカンフル剤が必要です。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
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