今年のGood Food Guideで初のワンハットを獲得した、Sussex Streetのビジネスビル「Darling Park」内にある今年5月にオープンしたばかりの話題のレストラン、
「Sepia」
の斬新なメニューの数々を楽しんできました。
Tetsuya’sのヘッドシェフだったマーティン・ベンが大手シーフード卸売会社と組んで遂に独立。魚介類をベースにしたフレンチにジャパニーズエッセンスを上品に取り入れたディッシュの数々。前々から一度行ってみたかったお店だったので、期待を膨らませてディガステーションの7コース($130)をオーダー。
さ~て、このお店の実力はいかに。
ダークの木目調を基調にしたお洒落な店内に入ると、バーカウンターでグラスを傾ける人たちの姿が。
バーで飲みながらつまむスポットとしてもいいかも。
まず登場したのは、アミューズのコンソメスープ。ふわっと広がるまろやかな香りがこれから始まる食事の期待感を高めてくれました。
2品目&3品目はこちら。
BBQ Silver Lake Eel, Sushi Rice, Confit Leek and Licorice Powder
と
Yellow Fin Tuna Tartare, Avocado Cream, Soy and Wasabi Jelly
酢飯の上には、日本の蒲焼を思い出すスモーキーな香りがしっかりしたウナギが。☆☆
<本日のベスト右写真> まぐろのタルタルは今日の一番。これはレベル高かったですね。しっかりした味付けながら濃すぎず、日本人ウケする味付け。
わさびの風味と香り、ダシが効いたジェリーとネギトロ、アボガドクリームが絶妙な組み合わせ。ほっかほかの御飯に乗せて食したくなる一品でした。(笑)
☆☆☆
4品目&5品目は
Queensland Spanner Crab and Buckwheat Risotto, Mustard Butter, Shellfish Essence
スパナークラブが入ったリゾットを、包み込むように優しい存在感を醸し出した甲殻類のエキスがたっぷり効いた泡泡。
そこまではOkだったのに、マスタードバターのソースが全てをぶち壊していました。(苦笑)
有塩バターを使ったのか?と思うくらい、しょっぱい!!
思わずウェイターに「Too Salty」と口にしてしまったM。改善されたらいいのになぁ・・・
Butter Poached Blue Eye, Baby Fennel, Pickled Cuttlefish, Smoked Ink, Bacon Floss
添えてあった食材はセンスのあるテーストだったのに、茹でた半生のブルーアイ(メダイ)がこれまたぶち壊しに。
比較的淡泊で、上品な白身魚のメダイは油との相性がばっちりな食材なのに、あえてポーチドにしたのが裏目に出ていましたね。
ポーチドにするなら最後に皮だけでもカリカリになるまで焼き上げて欲しかったな。
ちょっと取材っぽい雰囲気を醸し出していたせいか、もしくはさっき伝えた批評が影響したのか、
結構お腹一杯なのに(笑)サービスで出してくれた
Pan Roasted Aylesbury Duck Breast, Caramelised Fennel, Fennel Candy, Pickled Walnuts, Walnut and Orange Jus
これは香ばしい胡桃とジューシーなレアダックがよくマッチした一品。☆☆★
まだまだ続きます・・・(笑)
お肉料理の一品目(ダック入れたら二品目ですが・・・)
Roast Loin of Gippsland Lamb, Crisp Lamb Belly, Braised Daikon, Jerusalem Artichoke, Mushroom Infusion
日本食のエッセンスを取り入れた一品。ラム肉に数種類のキノコで出汁を採った醤油ベースのソースを掛けていただくというもの。
添えてある大根はふろふき大根を思い出させるテースト。味付けはOKだったのですが、これももうひと頑張り。
もう一回煮込めばもう少し柔らかくなるのになぁ・・・
お肉二品目は鹿肉。
この頃にはもう満腹+ワイン飲みすぎ?(笑)で味覚が分からなくなっていました。
Seared Loin of Venison with Sansho Pepper, Caramelised Witlof Hearts, Meyer Lemon Puree
Caper and Celery Leaf Jus
プリ・デザートのシャーベットとデザートのCitrus Marshmallows, Pineapple Sorbet, Mint Whip, Coriander Sprouts
焼いた帯上のマシュマロを中心に、シャーベットやチョコレートなどで飾り上げた、見た目もユニークな一品。
手を加え過ぎてちょっとマニアックな出来。
今日、マッチングで登場したワインは、南アフリカやスペイン、イタリア、ポルトガル、ギリシャなど、日頃あまり見かけないヨーロッパワインが大半だったので、とても勉強になりました。最後のデザートワインはSA産の蜂蜜で作ったワインだったのですが、ドクターペッパー味だったこれはいまいちだったなぁ・・(苦笑)
<総評>
今回はかなり厳しくコメントしてしまいましたが、マグロのタルタルやダックをいただきに、もう一度訪ねても良いと思えるインパクトは十分にありました。
MのスコアもGood Food Guideと同じく20点中15点かな。
見た目、素材の選定、組み合わせなどはよく考え抜かれていて、料理のセンスは将来有望!だと思うのですが、ジャパニーズエッセンスの取り入れ方が少しずれてしまっているメニューがあったり、塩気がちょっと強すぎたりと、どこか抜けている感があるのは否めませんでした。
完成度80点と言ったところでしょうか。
「SEPIA」
Darling Park, 201 Sussex Street, Sydney
9283 1990
Hours |
Lunch Mon–Fri noon–3pm; Dinner Mon–Sat 6–10pm; bookings essential |
Bill |
E $22–$28 M $32–$42 D $16–$20 |
Wine |
Wine A distinguished, well-priced global list; 24 by the glass |
Cards |
AE DC V MC Eftpos |
Chefs |
Martin Benn |
Owners |
George & Andrea Costi, Martin Benn & Vicki Wild |
Seats |
80; private room; wheelchair access; bar |
Website http://www.sepiarestaurant.com.au/ |
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