いよいよメルボルン最終日がやってきました。今晩のフライトでシドニー戻ります。
「旅」っていつもそうですけど、やっと慣れてきたところで、ようやく楽しみ方がわかってきたところで、終わりなんですよね。
でも、それが「旅」であり、「また戻ってきたい」と思えるのが「旅」のいいところ、楽しみなところなのだと思います。
そんな思いを持ちつつ、ちょっと感傷にふけながら街中を散策しました。
そして今日のランチは、ワンハット・イタリアン・レストラン「「IL BACARO」です。
メルボルンの情報通H氏いわく「ライゴン・ストリートにあるどのイタリアンよりも美味しいです!」とのことで、迷わずシドニーから予約しました。
お店はこじんまりとしていて、席数も意外と少ないです。それがまたアットホームな雰囲気を醸しだしていて、とても居心地がよかったです。
お店の中央にあるコの字型カウンターの中には、所狭しとワインが並んでいました。
こちらのお店は特別なコースがあるわけではないので、普通にオントレとメインのパスタを2品ずつオーダーしました。
<バラマンディとサーモンのカルパッチョ、タラのフリットとメロン・キューブ、からすみマヨネーズがけ >
運ばれてきた瞬間、思わず「うぉー」と声が漏れるほど、
薄桃色のバラマンディと、オレンジのアトランティック・サーモンのコントラストが美しかったです。
こんなに手のこんだカルパッチョは初めての体験です。そ~とフォークで持ち上げて、バラマンディとサーモン、一緒にいただきました。
うん、それぞれ別々にいただくより、一緒にいただい方が複雑で妖艶な味わいになります。食感も微妙に違います。
このからすみマヨネーズも、両方のお魚ととてもよくマッチしています!
魚とメロンもとても相性がよく、メロンが魚料理を爽やかに仕立てていました。
タラのフリットも、カリっと揚がっていてとても美味しく、カルパッチョという淡白な料理のアクセントになっていました。
<菊芋と酢漬けえのきの揚げもの、アンティチョークの泡立てクリームのトリュフ・オイルがけ>
揚げ物はまさにサックサック。特にえのきが一本一本、丁寧にさくっと揚げられているのに驚かされました。
皆さん想像できますか?えのきがまるごとではなく、一本ごとに揚げられているの・・・
味わいはまさにマッシュルームですが、食感は日本でいつも食べてた、ちょっと細い短冊切りのポテトチップ(わかりますかね?)に似ています。
アンティチョークのクリームは「トリュフ・オイル」がかかっていて、とてもいい感じのフレバーです。
これらを一緒にいただくと、はい、至福の一瞬です!笑
<モートン・ベイ・バグのアーリオ・オーリオ・スパゲティ>
こういうお店には「マリナーラ」とか「カルボナーラ」といった、ある意味軟派なパスタはないのですね。変に感心させられました(笑)。
ということで硬派パスタ(勝手に命名)の代表格、アーリオ・オーリオのパスタをオーダーしました。
うん、正直、こういったパスタがず~と食べたかった。アルテンデでないわけがない!最高の歯ごたえです。
ソースも素晴らしい!くど過ぎず、しょっぱ過ぎず、かと言ってあっさりし過ぎてもいず、ちょうどいい味付け。バグの出汁もでています。
そしてさりげないトロミもあり、パスタととてもよくからみます。
このパスタを食べていて、鴨南蛮のざる蕎麦を思い出しました。
固めに茹でられた蕎麦をつまみに(まさに、つまみながら)いただく、冷酒(蕎麦は冷酒じゃないといけません!)の美味しいこと、美味しいこと。
そんな感じです。このパスタをつまみながらのキュっと冷えた白ワインが美味しいこと、美味しいこと。
バグもプリプリで美味しかったですが、あくまでも脇役。主役は間違いなくパスタとソースです。
パスタと蕎麦、バグと鴨南蛮、アーリオ・オーリオとそばつゆ、ガーリックとわさび、バジルと葱、そして白ワインと日本酒。
イタリア人と日本人の共通点がこんなところにもあったのですね。大げさでなく久しぶりに感動したパスタでした。
<鹿肉のオレキエッテ>
僕は鹿肉は初めて。なるべく奈良の鹿を思い浮かべないようにいただきました・・・笑
でも、美味しかったです!濃厚な味わいですが、全く癖がなく、お肉も柔らかくジューシーで、パスタとの相性もパッチリ。
この、耳型パスタ(オレキエッテ)もモチモチしていて歯ごたえがあり、最後まで飽きさせない食感でした。
ビーン・スプラウトが、お肉料理を爽やかな風味に仕立てる役目をきちんと果たしていました。
いや~、素晴らしいお料理でした。サーブも、決してトゥー・マッチでないさりげない心遣いがありました。さすがワンハット・レストランです!感激!
食後はまたブラブラしながら、昨日ミスってしまったH氏大絶賛のあのカフェへ。
「イタリア人になりきってるつもり」の図です。いや、どうみても日本人にしか見えませんから(笑)。
それにしても渋いなー、このお店。広さは4畳ぐらいでしょうか。3組ぐらいでいっぱい、いっぱいです。
お隣のカップル、絵になってたなー。ダスティン・ホフマンの「卒業」(古いですね)のワンシーンの様でした。
もし、サイモン&ガーファンクルの「サウンド・オブ・サイレンス」が流れていたら、泣いてたな・・・笑
お店の前に立て掛けてある二人の自転車も、なんて格好いいんだろ。それに比べて隣の日本人、なんか場荒らしですよね?(笑)。
お味の方も間違いないです!あまりコーヒーの味がわからない僕でも、その違いははっきりわかりました!
CBDの散歩が半端なく楽しいです。
花屋さんのようなカフェ
DAVID JONESの入り口
DAVID JONES内のブティックのインテリア
雨上がりの澄み切った空と路面・・・埃ひとつなく・・・何て気持ちいいのでしょう。この空気の爽やかな香り、写真で伝わるといいのですが。
こういう空気の香りを嗅ぐと、雨が降るのは素敵なことだな、と、ふと思うのでした。
名残惜しいですが、ご紹介するメルボルンのお店は次で最後。あと一回ですので、ぜひお付き合いを(笑)。
IL BACARO
168-170 Little Collins Street
Melbourne 3000
T 03 9654 6778
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